バッドエンドを悪いエンドにしたくない

またTRPGの話をしようと思う。今日はシナリオを書く上で個人的に意識していきたい話。

マルチエンドが魅力の1つのTRPG。当然グッドエンドがあればバッドエンドもある。ホラー系のシステムにとって、バッドエンドとは即ちキャラロストであったりもする。ゲームをプレイする者として、バッドエンドは所謂ゲームオーバーでもある。そりゃあ行きたくはないエンドだ。

グッドエンドを目指して、惜しくも力足りずバッドエンドになったなんて経験、TRPGをしていたらいつかは経験することだ。クリアできない悔しさやキャラロストの悲しさの矛先がシナリオへ向いてしまうなんて話も聞いたことがある。そりゃあPLが辛いのは重々承知だ。ぼくだってバッドエンドへ行った日にはしばらくそのことを引き摺る。

でもGMだって辛い。出来ることならクリアしてほしい。その気持ちが溢れて、救済措置を出しすぎちゃったりなんて話も聞いたことがある。でもそれってどうなんだろう。救済措置を与えすぎたシナリオはもはや出来レースになってしまう。それがシナリオのテーマならそれはそれでいいのだけど、そうじゃないならやり過ぎだ。難しすぎるのも楽しくないけれど、ヌルゲーだってつまんない。

じゃあどうするか。

 

バッドエンドを悪いエンドにしなければいい。

 

シナリオ全体の難易度調整をすることは前提として、これをする。何言ってんだと思うかもしれないけど、とりあえず聞いてほしい。

確かにキャラは死ぬ。けれど、その最期が盛り上がるように、面白い物語になるように書く。キャラクターたちからすれば最低な物語も、読み手にとっては最高の物語というのは往々にして存在する。悲恋の物語が評価されるのってそういうことなんじゃないかな。だからバッドエンドはうんと悲しく書く。出来るだけシナリオの主題に絡めて、いろんな表現を使って。

そうやって、悔しかったけどでも物語としてはいい感じになったよね!と言ってもらえたらもうそれは最高の褒め言葉だと思ってる。

 

 

バッドエンドは必ずしも「悪い」エンドじゃない