仕事を終えて、職場を出る。日はとっくに落ちていて、正面の道路をライトを点けた車が横切っていく。近くの田んぼから聞こえる声はバッタだろうか。片側一車線の広くはない道路を、近くの駐車場まで歩いていく。月5000円の下が砂利の月極駐車場、そこからは線路を挟んでコンテナ置き場が見える。野球スタンドにあるみたいな大きなライトが、煌々と辺りを照らしていて明るい。

車に乗り込んでエンジンを掛ける。朝のラジオの延長をCDに切り替えて、ギアをドライブに入れる。すっかり春だが、朝晩はまだ少し寒い。手放せないブランケットを膝に、お気に入りのバンドの新曲を聴きながら暗い町を進む。朝に比べると空いた道。片側三車線程に広くなった道をまっすぐ約三十分。車庫に車を止める。

車庫から玄関まで、数メートルの間にふと見上げた星空の名前は分からない。冬よりも少し見にくくなったそれを背に家へと入った。

 

そうしてご飯を食べて風呂に入って、こうしてブログを書いている。梅雨の時期には早いので、カエルの声はまだ聞こえない。風呂場から微かに聞こえるのは母親がつけているラジオの音だ。時折、国道を走るトラックの音がここまで聞こえる。

ぼくの「夜」はこんな感じ。きっと、みんなの中の「夜」はまた違うんだろう。そんなことを考えながら眠りにつく「夜」だ。